戦闘用装備一式について

1989年にそれまでの装備から一新された新しい戦闘用装備一式は、俗に「戦闘装着セット」と呼ばれています。米国陸軍が1980年代から使用していたLC-2と呼ばれる装備セットを模範としており、その内容は非常に多岐にわたっています。

具体的には、鉄帽、防弾チョッキ、衣服、弾薬ポーチ、ベルト、雨具、手袋などの身に付けるものはもちろんのこと、シャベル、水筒、飯盒等、戦闘時に必要なるあらゆるものが一式として纏められています。

それ以外の装備

ここまで紹介した内容の他、特殊な部隊などで使用される装備も存在しています。例えば空挺部隊が使用する装備です。降下時に使用する服装はもちろんのこと、パラシュートや救命胴衣なども含まれます。またイラク派遣部隊においては、新型の防弾チョッキが配備されました。

対戦車ロケットと対戦車ミサイル

陸上自衛隊の普通科連隊において対戦車火器は以下の3種類が使用されています。1つ目が84mm無反動砲という名称の対戦車ロケットで、スウェーデン製となっています。こちらはカールグスタフと呼ばれており、対戦車用の弾薬の他、照明弾や煙幕弾、更に対人用HE弾などを発射することができる、非常に汎用性の高い火器になっています。

2つ目は01式携帯戦車誘導弾と呼ばれる国産の対戦車ミサイルです。特徴としては、バックブラストが発生しないという仕様であることが真っ先に挙げられます。これは発射時にその場所・状況を問わないことを意味しており、非常に可用性が高いということができます。

また次の特徴として発車後に手動での誘導を必要としない火器である点が挙げられます。このように01式携帯戦車誘導弾は非常に高性能ですが、残念なことに非常に高価であることがネックとなっています。

3つ目は110mm個人携帯対戦車弾という名称のドイツ製無誘導ロケットです。こちらはパンツァーファウストと呼ばれています。射程は短いものの、非常に低伸性に優れているという特徴があります。

評判がいい対人狙撃銃

現在使われている対人狙撃銃は、レミントン社製のM700小銃をベースに開発されたものです。米国ではM24という呼び名で知られています。以前は狙撃仕様の64式小銃が使用されていましたが、明らかにこちらの方が性能の面で優れていると評判になっています。また耐久性においても秀でており、狙撃任務にあたる隊員に支給されています。

ベストセラーのMINIMI機関銃

MINIMI機関銃は世界中の軍隊で採用されているベストセラー機関銃です。開発したのはベルギーのFN社ということもあって、NATO加盟国の多くがこの機関銃を使っています。

特徴としては、小銃と同じ5.56mm口径の弾が使える点と軽量であることが挙げられます。このため非常に可用性が高く実戦向きな機関銃と評価されています。しかし一方で高価であることがネックとなっており、日本においては配備数が伸び悩んでいるという現実があります。

陸地戦においては機関銃の配備数と性能によって勝敗が決するとも言われているため、より一層の充足をさせることが陸上自衛隊には急務だと言えます。

89式小銃と89式カービン

89式小銃が制式採用されたのは1989年のことです。それまで主力になっていた64式と呼ばれる小銃の代替品となっています。開発を担当したのは、豊和工業という機械メーカーで、64式小銃の生産も行っていました。また米国製のAR-18のライセンス生産も行っていた実績があります。

特徴としては、西側諸国が小銃の標準口径を変更したことを受けて、口径が5.56mm化されたこと。また開発を担当した豊和工業が先程述べたように、ライセンス生産などを行っていた関係から、作動方式や部品の選定などに影響がある点。また軽量・コンパクトといった部分が挙げられます。

しかし現場からは部品の脱落が起こりやすい点や、構造が複雑である点を指摘されています。また軽量化はなされたものの、世界的な技術の進歩によって他国の小銃と比較した場合に重量面が劣っていると指摘されつつあります。このため銃身を短くするなどの改良案が検討されています。また一方で各種のオプションを装着した改良も行われています。

6000以上の島を守りぬくための輸送機拡充

もちろん輸送機自体の拡充も怠ってはなりません。現在開発が進められているXC-2の他にも、より航続距離が長く搭載量も大きくした輸送機の開発をしていかなければ、日本を構成する6000以上の島を守りぬくことは難しくなるのです。

ちなみに国内の現状に目を向けると、航空自衛隊ではXC-2と呼ばれる輸送機が開発されており、一方の海上自衛隊においては固定翼哨戒機XP-1が川崎重工によって開発されています。

両者はいずれも岐阜県内の自衛隊基地において開発が進んでいますが、既に試作機の飛行やテストパイロットの操縦訓練も始まっていると言われています。しかしXC-2は機体に実績のあるGE社の技術を採用するなどの方針でいるのに対して、XP-1は完全に川崎重工のオリジナルとなる予定であり、性能面で不安視する声があるのも事実です。このような背景からXP-1は、場合によっては米国が採用しているP-8にとって変わられる可能性も残しています。

島嶼防衛にはパラシュート降下がある

日本のような島国においては、離島部への戦力展開をどのように行うかについて十分な検討が必要です。単純明快な解決策として考えられるのは、もちろん空輸という方法がありますが、現実問題として全ての島に空港を整備するのは困難です。

このため島嶼防衛においては、空港の有無によって戦車などの重量兵器の使用が可能か否かが決まってきます。仮に空港が無い島嶼の防衛にあたるためには、パラシュート降下が可能な兵器の運用が必要になってくるのです。

そのような兵器の具体例をあげると、米国ののストライカーやスイスのピラーニャのような装甲車になるでしょう。これらの兵器は105mm砲や120mm迫撃砲を備えており、島嶼防衛において兵員の保護と火力支援の手段となり得るのです。

無人航空機の可能性はあるのか

当時の額賀防衛庁長官が2007年に無人航空機UAVの導入を本格化させる旨を明確にしました。UAVの利点は無人航空機であるため、パイロットを損失リスクを負う必要が無く、また軽量であるために航続距離が非常に長くなる点にあります。

各国はこぞってこのUAVの開発に取り組んでおり、日本においても世界の流れにしっかりと乗って行くことを明確にしたわけです。UAVの先進国である米国においてはレーダーに発見されにくいステルス性の高いUAVや、攻撃手段としての活用研究も勧められており、今後は更なる小型・軽量化と共に大きなテーマとなっていくことになると思われます。

島嶼上陸訓練とUAVの可能性

島国である日本において、島嶼の防衛は非常に重要な命題です。これが防衛指針で明確化されたのは、2004年の俗に言う「新防衛大綱」です。この中に島嶼部の侵略に対応するための記載が含まれました。これを踏まえて自衛隊はどのように備えるべきなのでしょうか?

島嶼防衛へ向けて

新防衛大綱の発表後、大きなポイントになったのが2006年の1月に米国はコロラド海軍基地で実施された日米合同演習でした。これは米国海兵隊と日本の陸上自衛隊西部普通科連隊が行ったものですが、その内容は島嶼への上陸訓練だったのです。

訓練自体は基本的な上陸戦の訓練にとどまったものの、もちろん陸上自衛隊としては初の試みであったため、国内外で大きな反響を呼びました。「何処かの国を仮想的としての訓練か?」であったり、「他国との有事を想定してのものなのか?」といった具合です。

実際のところは、大きな脅威となっている隣国と近い南西諸島の防衛が念頭にあるのは明らかでしょう。しかしそれだけでは無く、米国との同盟の強固さをアピールする狙いもあったと思われます。

退役空母を購入し活用する利点

さて、そんなCOIN機の活用と同じように検討してみたいのが退役空母の活用です。長らく横須賀基地を母校としていたキティホークは2008年に退役艦となりました。その後は原子力空母であるジョージ・ワシントンが就役していますが、キティホークはスクラップにされずにおり、今後の活用が考えられる状態になっているのです。

特にキティホークの優位な点は、艦齢が若いことと整備が行き届いている点。更に原子力空母では無く、通常動力で動く空母であることです。日本の国民性に合致すると言えるでしょう。

またスマトラ沖地震では空母が災害救助の拠点として活用された実績もあるため、空母以外での運用の可能性も十分にあると言えます。もちろん実際に購入するとなれば近隣諸国の反応が気になる点ではあるものの、他国でも同様の実績があることは忘れずにいるべきでしょう。